炉心・燃料・機器の合理的な熱流動評価・開発手法調査専門委員会
炉心・機器熱流動評価分科会
第5回委員会議事録

日時:平成19年7月3日(火)、午後1時30分〜4時30分
場所:日本原子力学会会議室
出席者:片岡勲(阪大・主査)、堀田亮年(TEPSYS)、湊明彦(アドバンスソフト)、藪下幸久(CSAJ)、米田公俊(電中研)、大貫晃(JAEA)、笠原文雄(JNES)、飛田吉春(JAEA)、工藤義朗(GNFJ)、渡辺史紀(東電)、吉田啓之(JAEA)、上原靖(NUPEC)、村瀬道雄(INSS)、山本泰(東芝)、阿萬剛史(TEPSYS)、坂場弘(三菱重工)、大川富雄(阪大) 以上17名

1.「最適評価コードを使用した統計的安全評価手法」
坂場弘委員(三菱重工)

 PWRの大破断LOCAを例題として、統計的安全解析手法(CSAU)の概要と現状について説明がなされた。LOCA時PCTの観点では、統計的な安全評価を実施することにより、保守的な評価を行った場合と比較して5〜10%程度の出力増強が期待できることなどが報告された。臨界流モデルの詳細や取り扱い、ECC水バイパスやスチームバインディングの評価精度が向上した場合の全体としての効果等について意見交換した。コードにより予測結果に相違が出る現状では、確率論的安全評価手法を取り入れる上でアプローチを工夫する必要があるのではないかとの意見が出された。

2.「ミリチャンネル二相熱流動場の高信頼性予測実現のための研究開発」
大川富雄委員(阪大)

 旧電源開発促進対策特別会計法に基づく文部科学省からの受託事業として、大阪大学が実施した平成18年度「ミリチャンネル二相熱流動場の高信頼性予測実現のための研究開発」の成果について報告があった。環状流中の液滴挙動およびサブクール沸騰中の気泡挙動を機構論的にモデル化することにより、ドライアウト熱流束に及ぼす流路内障害物の影響および気泡流域における多次元ボイド率分布の予測精度を向上できる可能性が示された。

3.「炉心・機器熱流動評価分科会の進め方について」
片岡勲主査(阪大)

 本分科会に関わる重要なトピック(ドライアウト、DNB等)が示された。また、本分科会に関連が深いものとして、昨年10月にストックホルムで開催されたワークショップで発表された論文が紹介された。原子力学会等における発表、報告書の作成計画が示された。

以上