平成12年4月28日

日本原子力学会

「二相流計測に関連する評価」研究専門委員会

 

平成11年度 第三回委員会 議事要録

 

日時 8月26日(木) 14:00〜17:00

場所 工学院大学 新宿校舎 第6会議室(11F)

 

出席者: 小泉(工学院大)、師岡(東芝)、安濃田(原研)、秋本(原研)、岡本(東大)、笠原(NUPEC)、山本(東芝)、西田(日立)、賞雅(東船大)、堀(三菱重工)、

末村(三菱重工)、池野(原燃工)、大竹(工学院大)  全委員23名中13名(敬称略)

 

配布資料

 3−1   平成11年度 第二回委員会 議事録(案)

 3−A1   マクロ領域のリストアップ(資料No. 2-2より抜粋、委員会中配布)

 3−2   日立における解析手法の高度化に必要な物理量と計測技術

 3−3   NUPECにおける解析コード検証実験と今後の計測ニーズ

 3−4−1 東芝におけるBWR燃料サブチャンネル解析コード

 3−4−2 東芝における二相流計測の現状(蒸気インジェクタ内高速ジェット二相流のダイナミックスと一般産業への展開 − 第2回オーガナイズド混相流フォーラム講演論文集抜刷 −)

 3−5   高速X線CTの気液二相流計測への適用

       − 第2回オーガナイズド混相流フォーラム講演論文集抜刷 −

 3−6   原研における二相流モデル作成のための個別実験及び計測器開発

 

1.前回の議事録の確認、本日の議事の確認、新委員の紹介および新委員の承認

 前回の議事録が確認された。特に、議事録が日本原子力学会会誌に記載予定である旨、報告された。また、池野委員の紹介、西野委員のオブザーバーへの変更および越塚氏(東大)の新委員の承認が行われた。

 

2.今後の方針に関しての自由討論

 小泉主査より、今後の方針(今年度の委員会開催は予定は2回、次々委員会で今後の方向性を決める)に関する概要意見が述べられた。

 前回議事録および前回資料の一部の確認に続き、配布資料の説明が行われた。

1)日立における二相流動の計測・解析に関する現状と課題(西田委員)

 西田委員より、日立における二相流動の計測・解析に関する現状と課題が二相流動全般に対して報告された。続いて行われた議論を通して、最終的に情報集を作ることを発想として、西田委員案からの(項目の)拾い上げは可能であるとの意見がまとめられた。

2)NUPECにおける二相流の計測・解析に関する現状と課題(笠原委員)

 笠原委員より、NUPECにおける二相流の計測・解析に関する現状と課題が説明された。特に、沸騰遷移、シビアアクシデントについて解説された。

3)東芝における二相流動の計測・解析に関する現状と課題(山本委員、奈良林委員の代理兼務)

 山本委員より、BWRの熱的限界について、主としてサブチャンネル解析コードに関して解説された。特に、三流体モデル・サブチャンネルコードを使う上で、信頼できるデータの基に相関式の開発が必要、との報告が行われた。続いて、山本委員より奈良林委員の代理として、東芝の計測例として資料No. 3-4-2の紹介が行われた。その概要は、蒸気インジェクタ内流動の計測例であり、解析コードを取り入れて計測法を逐次改良している旨、紹介された。

 これらの後の委員間の議論を通して、『サブチャンネルコード(解析)の位置・意味付け、すなわち(計測への投資が必要だが)解析だけで実験をしなくてよくなればいいのか等、を明らかにするためには、“何(測定項目)をどこまで(精度)明らかにすべきか”』を本委員会で提案する方向性の可能性がまとめられた。

4)今後の方針

 今後の方針として、@ 次回委員会で、「三菱重工におけるモデルおよび計測手法のまとめ(堀委員)」、「ミクロ領域におけるリストアップ(岡本委員)」および「マクロ領域の項目についての詳細リストアップ(安濃田委員)」の資料提供を経て、次回あるいは次々回に、マトリックス化でまとめる。A 次ステップとして、上記まとめを経てさらに選び出しした項目について、原理・限界等の調査・まとめを行う。

 以上の方向性が、小泉主査より示された。なお、B 上記の案作りを次々回を目標に行うこと、この案作りの提案者として、小泉主査(工学院大)、師岡幹事(東芝)、岡本幹事(東大)が選ばれた。

 

3.話題提供

3.1 三菱重工での二相流研究(堀委員)

 「三菱重工での二相流研究」について、堀委員より報告された。主な内容は、高速X線CTを利用したボイド率計測であり、その手法および実験結果が紹介された。特に、高速X線CTを用いた水―空気系スラグ流の計測結果が、再構築されたビデオ映像結果として紹介された。

 

3.2 原研(原子炉安全工学部・熱水力安全研究室)での二相流研究(安濃田委員)

 「原研(原子炉安全工学部・熱水力安全研究室)での二相流研究」について、安濃田委員より紹介された。主な内容は、二流体モデルの構成式を作成のための二相流計測器についてであり、二流体モデルの構成式および二相流計測器の概要紹介に続いて、高温高圧用ビデオプローブによる二相流動観察結果がビデオ画像とともに紹介された。なお、予定時間を過ぎたため、残りの話題に関して、次回へ持ち越しとなった。

 

4.その他(次回委員会の予定)

 次の委員会の開催日程・場所として、11/5(木) 13:30〜17:30pm 工学院大学・新宿校舎 が決められた。また次話題提供者として、「安濃田委員(原研・原子炉安全工学部・熱水力安全研究室:続き)」、「賞雅委員(東京商船大学)」および「秋本委員(原研・原子炉工学伝熱流動研究室)」三名が選ばれた。

以上